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2人目のお迎え
拓哉の家から大樹の家までは車で20分程の場所にある。
僕は急いで車を走らせた。
大樹の家は拓哉の家とは対照的に木造平屋でかなり古い家だ。
大通りから入ると何件も同じ様な木造平屋の家が両サイドに並んでいる。
そこには、砂利が敷かれているというよりも、舗装されていない道に石が落ちているという印象だ。
僕は急いで向かっていたこともあり、普通よりも少し勢いがついてしまった。
その日はジリジリと日差しが照りつけ地面はカラッカラになっていて、車のタイヤで砂埃が舞い上がった。
大通りから脇道に入った2件目の家の前におじさんがいた。僕は気にも止めなかった。
少し勢いがついてしまったけど、そこまでスピードを出した訳ではなかったから、僕達は、その砂埃には全く気が付かなかった。
そして、大樹の家に到着した。
大樹にメールをして到着した事を告げる。
すると、数分後、大樹が家から出て来た。
「おうっ、お疲れ。」
「お疲れ。」
「待たせたな。」
「大丈夫、そんなに待ってはない。」
「何してたの?」
「ゲームしてたよ。」
「本当、お前ゲーム好きだよな。」
「まぁな。早く行こうぜ。」
「そうだな。」
僕は、ゆっくりと車を発信させた。
車内では皆のワクワクする気持ちが、なんとなく感じ取れた。
僕もワクワクした気持ちが止まらなかった。
だけど、、
この後、信じられない事が起きるとは、僕は想像など出来なかった。
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