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 諸々の法要を終えた俺は、両親の遺品の整理を始めていた。  その時見つけたのが1枚の写真だ。  それはなんの変哲もない、父とその同僚と見られる男性が二人で映った写真だった。隅に書かれた日付は1993年3月6日。俺も咲も生まれる前だ。 「ん?」  保存状態が良かったのか、色褪せていないその写真に顔を近づける。  父の隣に映る男性の瞳の色が、咲と同じように色素が薄いことに気がついた。 「まさか」  一つの仮定が浮上する。それを確かめるべく、俺は各所へ電話をかけた。  そして、俺は一つの結論に辿り着いた。
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