ウリちゃんヌーちゃん

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ウリちゃんヌーちゃん

「うーん苦しい…… ご主人様はぎゅってしすぎ……」  -ウリちゃん、おやすみー 「はい、おやすみなさいご主人様。でも苦しい!しばらくの我慢!ご主人様は寝ちゃったら私を放り出すんだから。ちゃんとお腹の上に乗せてくれてるのに、いつの間にか裏返しやら、向こう向きやら、床の上やら… 朝はどこでつぶされてるか、毎日ひやひやだわ」 「今日は私のいる右を向いて、私のお腹のふわふわに、顔をうずめているわね。でもウリちゃんさんはいつも通り!大変ね」 「ヌーちゃんさん、最近ご主人様はそちらを向いて寝ることが多いわ。あなたの毛が気持ちいいみたいね。ご主人様はとても寂しがり屋なのよ。寂しい時ほど、私を強く抱きしめるの。そして話しかけるわ。あなたにもくっついていく。1人はやっぱりだめなのよね。誰か傍にいないと。でもね、今の旦那様とはこの距離がいいみたいよ。単身赴任という名の別居」 「そうね。でも寂しいってラインしてる時あるじゃない?何故別居したのかしら?」 「ご主人様は、追いつめられると逃げたくなっちゃう人なのよ。体を傷つけたくもなる。喧嘩しては泣いているとこを沢山見てきたわ。今だけじゃなくてね、前の旦那様とも、その前の旦那様とも」 「え?何人目?私はご主人様がこのアパートに住み始めてから、お店で選んでもらったから、昔のことは知らないんだけど」 「そうよね。ヌーちゃんさんは一番新しい仲間ですものね。私はもう15年になるわ」
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