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「なるほど。まいいわ、どこで出会ったか申し訳ないが覚えてねえんだ。とりあえず手を離してくれるか」
「嫌。やきにく」
「いい加減にしろ!さっさと手を離しやがれぶち殺すぞこのクソガキ!」
沸点が低い俺にしては頑張った方だろう。啖呵切るや否や、案の定驚いた後にベソかいていた。千となんとかのガキのように大粒の涙を流した。ここいらに落ちてるメンヘラの一匹に情を掛けるほどの優しさは生憎持ち合わせてない。
晴れやかな気持ちでこの場を去ろうとすると、目の前に立ちはだかった制服の男の一言で一気に酔いが覚めた。
「ぶち殺すとは穏やかじゃないよねえ、お兄さんとりあえず身分証見せて」
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