開花の神

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開花の神

私達は地球上で起こる全ての出来事を知る事ができる。地球上に存在する80億人の動向はもちろんの事、どの花が枯れ、どこの火山が噴火し、どの虫が食べられたかまで瞬時に理解出来る。それが神というものなのだ。 一体、神とは何なのか……。地球で生活した全ての生物の中で良い行ないをした者が神になると噂されているが、本当のところは分からない。私自身、前世の記憶は全く無いが、多分、良い行ないをしたという事なのだろう。 私は開花の神。花を咲かせる事が出来る。くだらない能力だと思うだろうが全くその通りだ。花を咲かせて何の意味があるというのか。因みに枯らせる事は出来ない、咲かせる事のみだ。もちろん、この能力を使えると分かった頃は沢山の花を咲かせた。まあ、それも何億年も前の話。今は全く花を咲かせたりしない。何故なら、別に私が何もしなくとも花は咲くのだから。 だが少し前、と言っても100万年以上前だが、人類の能力を上げる事が出来ると分かったのだ。つまり、人の潜在能力を開花させる事が出来たのだ。その時も色んな人の能力を上げた。だが、今は全く関心が無い。何故なら、別に私が何もしなくとも、能力が上がる人は上がるし、そもそも、上がらない人は頑張っていないから上がらないのであって、そんな人達に興味も無い。
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