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ちゃぶ台返し
その日、一つの星が滅びた。
そう、それは些細な事がきっかけだった。
星間移民局から割り当てられた狭い家の中で、家族でちゃぶ台を囲む夕餉のひととき、それはこの星でもよくある一家団欒の光景だった。
だが……「今日の飯はまた特にマズイな……調理マシン入れ変えた方がいいんじゃないの? 親父?」
反抗期の一人息子の言葉に、開発前の月の夜の気温もかくやと言う程、食卓の空気が凍り付く、親父はゆっくりと顔を上げ……。
『ふざけるなーー!!!』
親父の怒鳴り声と共に、ちゃぶ台がひっくり返った
それは些細な出来事だった、その家の下に<さいしゅうけっせんよう・じばくすいっち>などという物が埋まっていさえしなければ……。
故郷のあった星域を見つめ、生き残った人々は呟いたという。
この世で恐ろしいものは、地震、雷、火事、親父……恐るべし、親父の怒り……と、チャンチャン♪
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