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高校入学
ピピピピピピピピ
無機質な目覚まし時計の音が鳴る。目が覚めると見知らぬ天井。いや、知ってる。昨日から一人暮らしのために引っ越した新しい我が家。時間は7時ちょうど。今日は4月1。日。高校の入学式。私は今日から高校生になる。
私が通う高校は奏楽。
奏華音楽大学附属高等学校。
今まで、沢山の音楽業界人が卒業し、その子供たちもが通う高校。
例えば、神楽凛。世界が誇る日本人ピアニスト。
そして、私の母親。
例えば、神室早苗。いくつものアイドルたちの曲を作り、世に送り出した凄腕作曲家。
そして、私の母方の従姉妹。
他にも沢山いる。この高校には私の兄も通ってる。お父さんもここの卒業生。ちなみに、お父さんはチェロ奏者。
そんなこんなで私も小さい頃から目立って来た。プラスして実力もついてくるもんだから、天才現る!とか神楽家のお姫様!とか言われて来た。
だから!私は目立ちたくない!親元から離れ、眼鏡をかけて、地味に生きる!
いやまぁ、この高校通わなければいいじゃんって思う人もいるだろうけど、夢のためには仕方ない。
っと。そろそろ時間がやばい。
制服を着る。水色のワイシャツにベージュのベスト、水色のスカート。そして、学年ごとに色が違うリボン。私の代は黄色だ。そして、忘れずに眼鏡っと。
OK!ちゃんと地味!今日からいってきます!
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