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自己紹介
「はーい。それじゃあ自己紹介してくわよぉ〜。私はこのクラスの担任の皆内若葉です。一年間よろしくね〜」
ん?あれ?みんなざわざわしてる。何でだろう?
「それじゃあ、自己紹介してきましょうか。それじゃあ、まず、葉月さんからね」
呼ばれた。何も考えてない。あれ?私ピンチ?
「はい。私は葉月花奏です。楽器はピアノです。よろしくお願いします。」
パチパチパチ
硬かったかなぁ?まぁいいか。
「はい。ありがとう。次は一色さんね。」
「はい。私は一色紗織です。楽器はーーーーーー」
つまらない。覚えられる気がしないなぁー。
しっかし、このクラス有名どころしかいないなぁ。そういうことに疎い私でも名前くらいは聞いた方あるような人ばっかだもん。この見た目だと、私だけが無名って感じかな?
「はい。ありがとう。では今日はここで解散よー。明日は校内説明や部活見学するから遅れないでね〜。はい!それじゃあ、さようなら!」
ガラガラガラガラ
え?終わり?早い。
ビュン!
前髪が風を切った。一色さんだ。
「一色さんどうしたの?」
「紗織いいわよ。てか、どうしたのって!あの皆内先生って有名なフルート奏者よ!しかも、このクラス、たまのこs、違った、この歳で超有名な子たちがいっぱいいるわ!DNAも超優秀だし!顔もイケメン!」
一色さ…紗織が興奮してる。そんなに有名だったんだね。あとメンクイだったんだね。
「そ、そうなんだ。」
「そうなんだって!もっと喜びなさいよ!こんな有名人に会えるんだから!」
「う、うん」
よ、喜べない。ここにいる人たち、よく見れば、みんな知り合い…。き、気づいてないよね?
ピコン!
メール音だ。そっと見てみる。そして、そっと閉じる。
「ど、どうしたのよ。返信しないの?」
「うん。しない」
ニコッ。満面の笑顔。
の裏に隠された。無言の圧。
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