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※※※
疲れきって寝てしまったシャルルちゃん。
ちょっと振り回しすぎちゃったかな。ごめんね。
起きたらちゃんと謝っておこう。シャルルちゃんが可愛すぎてやりすぎましたって。
そしたらこの子はきっと顔を赤く染めて照れながら許しちゃうの。
シャルルちゃん甘すぎ。お姉ちゃんがついていないと心配よ。
「食べちゃいたいくらいに可愛いって、シャルルちゃんのことだったのね」
素直で初々しくてあどけなくて意外としっかり者のうっかり屋さん。可愛さの権化か何かですか?
うるさかったのかちょっとぐずるところも可愛くってほっぺたをくっつけてみたり。
ん〜。羨ましいほどにもちもち。
「お姉ちゃんがずっとついているからね」
こんな可愛い子が何も分からないままこの世界に飲み込まれてしまうなんて許せられなかった。
戦うことも知らない平和な世界から気を抜けば殺されるかもしれない殺伐とした世界へ。
しかも最初はただのゲームだと思っているから余計たちが悪いんだ。
理想のキャラになりきって、失敗したって何度でもやり直せるって思っているんだから。
「1部屋1週間使わせてほしいんだ」
「前払いになりますけどよろしいですか?」
「大丈夫。これでお願い」
「かしこまりました」
ひとまず拠点の確保。そこから先のことは二人で話し合って決めよう。
安くない金額だけどシャルルちゃんよりもずっと前からこの世界で過ごしてきたから問題ない。
これもあとで、そこまでしてもらって悪いですって言われるのかな?
誰とも深く関わらずに過ごしてきた私に初めて愛おしいと思わせてくれた子。
しかも可愛いだけじゃなくって誰にも負けないくらいに強くなるって意志と可能性を持っている子。
これからの人生、一緒に歩んでいけるのならこれくらい安いものよ。
ふふ。もし体で払ってもらうって言ったら初心なシャルルちゃんはどんな反応をしてくれるのかしら?なーんてね。
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