無敵にステキな魔女っ子誕生!?

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「やった。また見つけたっ」 「へぇ。すごいねキミ」 ふぁ!? ちょっと、びっくりするじゃんか。 てっきりマオお姉ちゃんがいるのだと思っていたのに、どこのどちら様だよ? 「えっと」 「いやぁすごいね。キミの持っているエリエル草、丸1日探し続けても見つからないことだってあるのに」 そんなにだっけ?あまりに簡単に見つかるからレア物だって感じがしないんだけど。 それでも少年にはすごいすごいとやたら持ち上げられた。 まあ、でも、褒められるのは悪い気はしないかな? 「本当、奇跡的なものだよ」 「そ、そうなんだ。ぇへへ」 「もしかして何かコツとかあるのかい?」 ほぇ?コツも何もただそれっぽい場所に目を凝らしているだけなんだけど。 って、じーっと少年が期待しているように見ているな。 そんな目で見られても困る── 「んーと。えへ。ひみつ、だよ」 そう、女の子の秘密。男の子には教えてあげられないの。 ……なかなか恥ずかしいなコレ。頼むから無反応はやめて。 「そう言うこと。悪いけどこっちも仕事だから簡単には教えてあげられないんだ」 「──あっ。ご、ごめんなさいっ」 えっ、あっ。マオお姉ちゃん、もしかして見てた? 年下の女の子相手と思っていたら立派なお姉さんが登場。ということで少年は頭を下げて逃げるように行ってしまった。 そしてそれを見届けたマオお姉ちゃんが私に向き直ってにんまり。 「み、見てた?」 「ふふふっ。ひ、み、つ」 唇に人差し指を乗せて。まさにさっきの私の真似。 かぁぁっと。今なら顔から火が出せそう。 「かっわいいなぁ、もう」 「あぅぅ」 かわいいかわいいと撫で回されるほどに照れてこれでもかと顔が熱くなる。 それを見てまたマオお姉ちゃんはにやにやと可愛い連呼してくるのだ。 もぅ、やだぁ。 「さて、シャルルちゃんいじりはこれくらいにするとして」 「ぅーっ」 「シャルルちゃんに一つ言っておかないといけないことがあるの」 「──は、はいっ」 開放されたのは良いけど急にスイッチ入りました? マオお姉ちゃんはすでに立派なお姉さん、頼もしい人生の先輩の顔になっていた。 「可愛さで誤魔化したからいいけど、今後ああいう事は絶対にしちゃ駄目だからね」 「う、うん……?」 「シャルルちゃん。嘘でも本当でも仕事のコツなんて話してはいけないわ。どこの誰が聞き耳を立てて利用しようとしてくるか分からないんだから」 「は、はいっ」 「特にシャルルちゃんは見た目的にも狙われやすいんだからね」 「ふ、ふぇぇっ!?」 か弱い少女を力づくで言い聞かせるなんて話はざらにありそうで恐ろしすぎるっ。 「と、脅すのはこれくらいにして。さっき存分に愛でたことだし」 「っ。ぐすん」 「それにね、今回のことは私も悪かったの。ごめんね、一人にして」 「うぇぇん。おねえちゃぁん」 「よしよし」 もぅ、ダメだよぅ。マオお姉ちゃんだって反省するの。 私はもうお姉ちゃんなしでは生きていけないんだからね。 「それじゃあ今日はもう帰ろうか。そして明日はシャルルちゃんの魔法の練習をしよう。この世界で生き抜くために、ね」 「うん、がんばるっ」 怖いことも不安も、言い出したらきりがないけれど、頼りになるお姉ちゃんが傍にいるんだもん。やってみせるよっ。
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