7章

25/32
前へ
/212ページ
次へ
 一方的にあの二人だけの話を聞いて、私を悪い人扱いにしたあの二人を一生許さない。生徒指導食らったのだから。日頃のクラス内の立ち位置で処遇を決められる理不尽な学校の方針に辟易した。  今回あの二人や関係者が色々とやらかしてくれたおかげで、社会的に抹殺することが出来た。これがよろず屋ななつ星の仕事の醍醐味である。  ――間接的に憎いやつを追い詰めることができるチャンスがある。  ――過去の行いや言動は刺青のように消えない。  さてネットでこれだけ彼女の所業が広まった以上、近隣住民や地域の人からは白い目で見られるだろう。  ずーっと”悲劇のヒロイン”でいた彼女が今度は批判される側だ。今どういう感情なのか気になって仕方ない。  彼女の嘘で昴はもちろん、内田夫妻やカネさん、そして過去に彼女と関わりがあった人が巻き込まれた。   篠宮夫妻も彼女の嘘に翻弄された被害者ではあるが、結局黙認していた以上、同罪である。そして息子の隆博に対して無関心だったこと、昴をいじめていたことが露見されている。その報いが来ているのだ。  坂東遥斗もその親もそして、遥斗を紹介した鷲崎歩乃華も同罪で、報いが来ている。
/212ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加