終章

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 クリスマスの雰囲気が終わり、年納めのモードになっていた。  よろず屋ななつ星では仕事の合間を縫って、掃除をしている。 「クリスマスどうだった?」 「あれはびっくりしました」  みみずくが帰ってくると、ききょうがサンタの姿で出迎えられ、腰を抜かした。しかもスカートの丈が短かった。ちなみにこの案を出したのはすずらんだ。 「ほら、可愛いでしょう」  ドヤ顔でみみずくはききょうの写真を見せた。 「確かに可愛いわ」「うん」  真剣な眼差しでききょうの写真を眺めるすずらんとすいせん。 「おーっ、可愛いじゃん。ねぇ、その写真頂戴よ。いくらくれる?」  後ろから覗く大屋の声に「しょ、所長何いってるんですか? てかいつの間に……」と目を丸くした。 「だめです。お金もらってもダメです」  きっぱり断られた大屋は「いいもん! ききょうに頼むから!」と口を尖らせる。
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