AIさなえが青空の下に落としたもの

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「オカエリなさい。楽しかったですか?」 「ああ、友達は元気していたよ。しかし、あいつには腹がたつ!さなえが亡くなった事をうっかり忘れて、奥さんは元気か?なんて聞いてきやがる!」 「それはカナシカッタですね。あなたもつらかったデショウ。」 そう慰められると怒る気も失せる。 「・・・ったく、スーパーに行ったら、焼き魚に見切りシールを貼っていたから、俺にも貼れと言ったら、作った時間が12時までのものが対象だと!俺の焼き魚は17時以降に作ったから無理だって!一体、何が違うんだよ!」 「古いものが安売りだったんですね。アタラシク焼いたものの方が美味しいですよ。」 「そんなに変わらないんじゃないか!」 「もし古いものを買っていたら、オナカをこわしていたかもシレマセンヨ。」 そうだな、確かに俺は腹が弱い。そうかもしれない。  そんなこんなで、さなえは、俺が怒った時でも、やんわりと慰めたり、俺の肩をもってくれ、俺は実際に妻がいた時よりも、ささいな事で怒ることも減り、かなり性格が丸くなった気がしていた。
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