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「大変かなあ。あ、でも秋声くんは大変かもねえ。おれたち、変わり者と怠け者との集まりだから」 「徳田くんは真面目だから余計に大変だろうね」 「ねー」  ふたりは苦笑して顔を見合わせる。今回の藤村の乱暴な行いも、秋声は苦労の種として受け取っているのだろう。  ふと、藤村が肩を揺らした。詰襟のポケットからPHS状の端末を取り出し、立ち上がる。 「ちょっとごめん……」 「おう、大変だねえ責任者補佐」  揶揄う花袋をスルーして、藤村は部屋の出入り口である襖の向こうに消えていった。
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