皆の視線

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「課長・・・。それに、社長、私はずっと過去の事で、この世から男なんていなくなればいいって思っていました。 だけど、この会社に入っても同じでした。 男性社員が怖くて・・・。 だけど、今は、専務も長時間でなければ、近くに居ても大丈夫になったくらいで・・・。 それ以外はダメなんです。でも、変わりたいとは思います。 だって、他人に渡したと思ってた息子が手元に戻って来て・・・。 ずっと離れてたのに、ママと呼んでくれるんです。 ずっと育ててなかったし、戸惑うと思うし・・・。 でも、きっと、頼るのは先生や専務、玲だと思います。」 「社長、少し、このまま、様子を見られたらどうでしょう。」 「三浦課長」 「それより、庶務課はいいですが、海外事業部他の課の職員の対応が気になります。 社員の視線で彼女がまた倒れるって事も・・・」 「そうだな。専務に朝晩の帰りは、同行させるか。当面の間。」 「北浜さんもしばらく傍にいると報告は受けていますし・・・ 仕事は重役の階の担当なので、問題はないかと」 「わかった。茜や専務と相談しよう」 『では、仕事に戻ります』と課長と戻る時に照明が点滅しているのがわかり、『課長、ライトが』というとすぐに取り換えることになり、一度、課に戻り、倉庫に取りに行ったりして電球を変えた。
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