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「少し時間下さい」
「うん、もちろん。改めて、プロポーズするから」
仁さんは寝ようと、私の手を引き、私の部屋に向かった。
寝るは抱くって意味だよね。
『ずっと我慢してたし、いい?』と訊ねるのはずるい。
イヤって言えないから・・・。
彼に抱かれると満たされる気がする。
他の人なら、そうは思わない。
行為の時も、気遣ってくれる。
「まだ、魘されることがあるのか?」
「ううん、あの、動物園前は何回かあったんだけど、彼、壮真さんの話を聞いてから起らないよ」
ギュっと抱きしめながら、『良かったな』と呟く。
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