好鬼心

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「私さ、キレたらやばいんだよね」  高校生になってはじめて出来た友達がそう言った。お昼休み、屋上で二人、お弁当を食べているときだった。 「どうやばいの?」 「それはもう……、記憶なくして暴れるからさ、ははは」  乾いた笑いだった。クラスで浮いている私たちは、お互いにはじめて出来た友達だった。  屋上へ向かう階段で小さくつまずいた彼女を、全然知らない男子たちが笑ったのだ。そのことを思い出して、友達はお弁当を食べ始めてから文句をいいながら「キレたらやばい」ことを私に言った。
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