2人が本棚に入れています
本棚に追加
「そう。じゃあ友達やめてもいいから、怒ってみて」
「できないよ……」
「なにができないの? 私、こんなにあなたに酷いことしたんだよ。怒って当然でしょう?」
「でも、できないよ。だって友達だから」
「だから友達やめてもいいよって言ってるよね。友達がいなくなることが怖いの?」
彼女が早く怒ってくれるように、私は煽るような調子で言った。
「早く怒って。記憶なくなるまで暴れてよ」
「ひっ!」
そのまま右手に持った水筒を彼女の頭の上で傾ける。蛇口のような勢いで、冷たいお茶が彼女の髪と制服にかかった。
最初のコメントを投稿しよう!