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それから俺はひたすら笑顔でいるようになった。
そのせいかわからないが、知り合いの会社で働けるようになった。
笑顔でいるだけでお金が貯まるのだから、働かなくてもいいのかもしれないが。
でも、怒ったら0になることが不安で働かないという選択肢は考えられない。
俺が回されたのは営業だった。
取引先に理不尽なことを言われようが、客にクレームを言われようが。
ずっと笑顔を絶やさなかった。
家に帰るたびに、貯金箱が重くなっていくのを感じる。
お金が貯まっていると思えば、ストレスなんてたまらない。
「今日が終わればちょうど一か月か」
俺は駅のホームで電車を待ちながら呟いた。
貯金箱をもらってから、一か月が経過。
明日には100万円が貯まっている。
そう思うと、ついニヤニヤしてしまう。
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