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ヤンキー×アニメ
───みんな楽しそうだな。
声には出さないけど、心の中で呟いた。
チラリと視線を投げた先では、うちのクラスでも
一番目立つグループの女の子達が楽しそうに
話してる。
まだ新学期が始まったばかりだと言うのに
もう既に、こうやってグループは固まりつつある。
それを羨ましいなって思うけど、だからって
私にはどうすることもできない。
「んじゃ、これからカラオケ行こ。」
「行くー!!」
その目立つグループの女の子達を筆頭に、ぞろぞろ
と教室を後にする。
…いいな。
放課後にみんなで遊びに行くなんて、私にとっては
夢のような話。
無意識にじっと目で追っていたら、最後に教室から
出ようとしていた女の子と目が合ってしまった。
思わずビクンと肩が跳ねる。
「日下部さんも一緒にカラオケ行く?」
「…っ。」
この時、まさか自分が誘ってもらえるなんて思って
なくて私は咄嗟に視線を反らしてしまった。
あっと思った時にはもう遅い。
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