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彼女たちに、とてもとても、腹を立てていたんだって。
でもそれも、当然のことだと、今は思っているわ。
裏でこそこそと孤立するように工作されて。
あたしが疑うことをしらないからって、いいように利用して。
障害があったってわかった今だから、あいつらの汚さも理解できるようになったの。
そうしてね、あたしは怒っているの。
自分の中に、こんなにも激しい怒りが存在していることに驚いたわ。
本当に驚いた。
悪夢どころか、怒りのあまり眠れなくなったくらい。
だから、ね。
あたしは、決めたの。
彼女たちを、殺してしまおうって。
カウンセラーは言ったわ。
「その時怒っているって気づかなくてよかったね。気づいたら、殺していたかもしれないよ」
「タイムマシンがなくてよかったね」
なにを言っているの。
あたしは、殺すわ。
彼女たちを。
タイムマシンもいらない。
今現在、燃え滾っていることの怒りの感情を鎮めるために。
あの頃の、かわいそうなあたしを救うために。
まずは、Aから。
中学時代の同級生。高校は違ったけど、サークルに誘ったらイヤイヤ参加してきた天邪鬼。本当は嬉しくて仕方なかったくせに。
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