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お姉ちゃん
どんなに酷い事を言っても許されちやほやされるけいちゃんを憎む私。
私達の為に仕事をしてくれるのはありがたいけどけいちゃんと私とに対する態度をあからさまに変えるお父さんを気持ち悪がる私。
遠足の日のお弁当でけいちゃんには好きな物を入れて私には昨夜の残り物を入れてることに気が付いていないお母さんに嫌悪感を抱いてしまう私。
“家族は好きにならなきゃだめだよ”
そう言われてもなお好きになれない私。
世界には服も家も無くご飯を食べることが出来ず亡くなってしまう子が沢山いることは分かってる。
そのような子には贅沢過ぎると言われてしまうと思う。
着る服。温かいご飯。住む家。
それらを与えてくれるありがたさを感じても
それでも
あの人達を好きになれない私。
自分でどうにかしなきゃいけないのに
“誰かこの呪縛を解いて”
だなんて他力本願になる弱い私。
やっぱり
私は
私が
大嫌いだ。
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