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暫く歩いていると丘が見えてきた。歩道の脇にある小道を登り、その場所に着くと、
「こんにちは」
「こんにちは」
と、何人かの人と挨拶を交わす。
何も無い所ではあるが、知る人ぞ知る名所なのだろう。海を一望でき、海沿いを走る列車が見える。撮り鉄の間では撮影スポットとなっている。
「あら?あなたは列車で一緒だった……」
一息ついていると後ろから女性に声をかけられた。
「あっ、あー!隣の席でしたよね?同じ駅で降りたことは知っていましたが、まさかここで会うとは」
と、僕は驚いて言った。
「私もびっくりです!よくここに来られるんですか?」
「仕事が休みの時によく来てます。ここからの眺めが大好きなんですよ」
「私も仕事が休みの時によく来るんです。私もここからの眺めが大好きで」
「「一緒ですね!」」
と、初めて会ったはずなのに友達のように会話が弾んだ。
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