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「名前は玉名織香です」
「僕は、山口雅彦です」
お互いの名前や趣味などを教え合い、暫くの間談笑をした。
「あ、もうこんな時間ですね。家までは7時間くらいかかるんで、僕は温泉宿を予約しているんです」
「7時間も!?お住まいはどちらですか?」
と、玉名さんは驚いていた。
「北海道です」
「北海道!?北海道からここへ!?」
「びっくりでしょう?でも、北海道からでも来たくなるくらい、僕にとってのパワースポットなんですよ」
と、ニカッと笑って言った。
「確かに、私にとっても素晴らしい場所ではありますが……。北海道ですかぁ……。ほわー」
と、感心しましたと言わんばかりに最後には抜けるような声を出していた。
「玉名さんのお住まいはここから近いんですか?」
「私は長崎です。ここから4時間くらいです」
「4時間!?電車を乗り継いでの4時間も結構な長旅ですね!」
と、僕も驚いた。
「山口さんほどではないですよ!」
二人で盛り上がっていると
「どっちもどっちや!そんなにここは魅力的なところかいな?」
と、僕たちの話を聞いていた犬の散歩中のおじさんの方がよっぽど驚いていた。
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