【2】

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 瞬間、波打つように歪んだ皮膚、その奥に沈んだ瞳で母親は風を操るリズミーを確認した。  よく見知った娘の顔だが、それは紛れもなく違うものだった。    敦もまた思った。  これはなんだ。  この少女の中身は人間なのか。  どこか・・・・・・人間をはるかに超越した存在のように感じる。 「お前は、神、か……?」  聴いてから愚かな質問だなと敦は我ながら思った。  そんなはずもない。けれど、しかし。  リズミーはカラカラと笑った。 「人も神から出たものじゃないか」  その笑みの理由が分からず、返す言葉に息詰まる。  少女はほわほわした雰囲気に空気を戻すと続けた。 「何を不思議に思うことあるの。風も地球の血液の一つ、巡りじゃない?その龍の背にあたしたちは乗っているんだ。聴いて。空の音、地の音、風の音、生物の音、全て、全てのリズム。耳を澄まして。心で聴いて」 「な、何を……」
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