目が覚めた所は

1/2
前へ
/55ページ
次へ

目が覚めた所は

 私が次に目を覚ました時には、病院のベッドの上だった。  顔には酸素マスクが付いている。 「あれ……蓮?」  傍で、本を読んでいた蓮が、私の意識が戻ったことに気づく。 「瑞穗? わかるか」  少し焦っているような口調で言う。 「そんなに大声出さなくても大丈夫だよ」  私はなんだか安心して、深く深呼吸をする。  蓮は安堵の溜息を吐くと、ナースコールを押し、「目が覚めたから」と一言告げた。少しすると、医師と看護師が入ってくる。  これがまた凄い美女。  なんだ! この美人は……私は目が点になってしまっていた。  一通り診察をして、その美人医師は「また安静にしておいた方がいいけど、酸素はいらないわね」と外す指示をする。  そして私に「お加減はいかがかしら?」と尋ねた。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

92人が本棚に入れています
本棚に追加