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「もしもし、先生? 小鳥遊です。え? 瑞穗さんですか?」
通話の先はどうやら浬くんのようであった。私は無意識に体が強張って動けない。
どうやら浬くんは私を「探している」のかもしれない!?
私は恐ろしくてガタガタと震えていた。
通話しながらそんな心情を察してくれたのか、そっと蓮が私の掌をギュッと握りしめてくれる。
「瑞穗さんなら病院にいます。あ、はいウチの病院ですけど……今面会謝絶で。あ、すみません、病院入るので一旦切ります」
畳みかけるように通話を切る蓮。
なんか有無を言わせない様子だったけど……。
その後、蓮は何やらメッセージを入れるととりあえず、私に心配するなって頭を撫でて「ちょっと出かけてくるからゆっくりしてて」と言い、私の病室から出て行った。
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