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また蓮くんが大学で灯弥と菜月にも『簡単に』入院経路を伝えてくれたので、二人は『酷い貧血だ』と思ってお見舞いに来てくれた。
「本当に、二日ぐらい連絡なかったから心配しちゃったんだからぁ」
状態を起こしている私に、灯弥が泣きつく。
菜月も心配だったみたいで、「よかったぁ」と言いながら抱きしめてくれた。
私は、二人が心配してくれたことで、改めて『助かった』ことを実感し、涙が止まらなくなってしまった。
「ほんとよぉ~、あんなに音信不通なんて今までなかったじゃない? 本気で犯罪系に発展したと思っちゃったんだから」
「ほんと、腕にヒビはいるなんて災難よね」
二人して、私の腕を見ながらそう話す。
そんな中、私は一つの疑問が生じていた。
『浬くんを見ていない』ということであった。
今までの経緯や、何かしらあったけど、周りには浬くんのことは流れていない。
携帯など私の所持品は戻ってきたが、浬くんからの連絡は一切なかった。
「ねぇ、浬くん……は……」
私は自ら地雷を踏んでいるかもしれないという恐怖の中、おずおずと二人に尋ねてみた。
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