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「最初は『なんだこの飲んだくれ娘』は、とか思ったさ」
蓮は呆れ顔で過去を思い返しているようであった。
そう言われて私はぐうの音も出ない。
確かに缶チューハイ等山ほど持って、ご迷惑を散々掛けましたさ……。
今考えても恥ずかしい黒歴史である。結局失恋も浬くんの圧がかかっていたらしいから、私のせいではないんだけど……終わった過去に愚痴を言っても仕方ない。
「でも、くだを巻く瑞穗のなんだろう、表情が可愛くて……ころころと自分の前で見せてくれる『本音』が嬉しかったんだよ」
そう話す蓮の表情はとても優しくて──私は真っ赤になってしまった。
これって告白ですか……ですよね! 私最悪な状態見せましたけど、告られていますよね!
「本当なら、普通にテントへ戻すこともできたけど……アレは俺のワガママだったし」
え……あれは……そーいうこと!?
私の脳は蓮のことでいっぱいになっていた。
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