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【1】
一ノ瀬秋(いちのせみのる)から着信が入ったのは、ラジオ収録を終えてすぐのことだった。
いくつか残る着信をジッと眺めて、何となく嫌な予感がした。
昔からこうゆう予感は良く当たる方だと自負している。
霊感体質とまではいかないけど、そういった類いの経験はこれまでにいくつかあったりする。
中でも、背筋がヒヤッとする予感はそれなりの的中率だ。
収録現場を後にして、先に呼んでいたタクシーに行先を告げて足早に乗り込んだ。
暗い夜道の中を颯爽とかけていくタクシー。過去の思い出が走馬灯のように駆け巡り、自嘲気味に笑みを溢した。
シュウくんからの電話は、彼奴が事故に遭ったという知らせだった。
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