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「私、あの星を見てみたい」
ある日のこと、君は嬉しそうに言った。
ー僕が渡したそれを抱いて。
***
僕の放課後は忙しい。
学生生活は楽しいことばかりではなかった。
試験に、進路相談、友達付き合い、よくわからない委員会。
そんなことつまらないなぁといつも思っている、飽き性で何一つ夢中になれない僕が唯一続けていられるものが一つ。
それが君だった。
詳しくは君との部活動。
新しい場所、環境で持ち前の引っ込み思案な性格から中々他人と打ちとけられなかった僕に声をかけてくれた。
目をキラキラさせて、少し鼻息がうるさい君が。
「ねえ!あなた、星に興味ある?」
無い。とは到底言えない雰囲気と勢いに少し押された僕の表情を言って。面白いよ?一緒にやってみよう。何か部活入ってるの?と君は畳みかけてきて。
周りの他の生徒が少し物珍しそうに見つめるその姿も。
「あ、あ…興味あるかも」
焦って答えさせるのには十分な材料となった。
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