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「…え、山野さん呼んだの?」
「誰?というか、何して遊ぶの。運動とか出来るのかな」
「どうせ、委員長じゃない?仲間外れとかにウザイじゃん。」
口々に飛び交う容赦のない私への評価と、この場には似合っていないという答えに私の頭が揺れるのを感じた。
夏前の春特有の暑さからくるそれなのか、違うのかさえわからずに。
少しずつ三好さんを探して上げていた顔をゆっくり俯かせて見れば、すぐに声がする。
「あ!山野さん!来てくれたんだ!」
「……三好さん」
「みんな待ってたよ!ほらいこ!」
勢いよく手を引かれ、皆の集団へ近づくにつれ、その顔は鮮明に見えてくる。
がっかり。そんな顔だ。
私だってがっかりだよ、こういうの得意じゃないんだもん。みんなは委員長なら仕方ないかなんて諦めた顔してるけど、私だって仕方なく来たんだから、本当は帰りたいんだから!
声に出さずに不満を思う。
そんな顔するくらいなら、はっきり言ってくれれば良いのに。
そんなことを思ったときだった。
「山野さんいても楽しくなくない?だって喋ったこともないし、何して遊んでるのか知らないし」
「わかるー、よくわかんないよね」
「つか、よく来れたよね」
「本当それー」
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