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「本当だとも。ただし、いきなりというわけではない。まず、ここで願いを一度聞く。それから、七つの部屋を君に見てもらう。全部見終わって、それからもう一度願いを言ってもらう」
そんなの面倒くさいや。すぐに叶えてくれたらいいのに。
僕がそう言うと、うさぎは首を横に振った。
「これは決まりなのだ。七つの部屋を見る前と、見た後、二回のお願いを聞いた後でなければ、君の願いを叶えることはできない」
何だかまどろっこしいなあ。でも、願いを叶えてくれるならいいか。
「わかったよ」
僕はうなずいた。
「よし、では一回目、君の願いを聞くとしよう」
うさぎはまた腰に手を当てて偉そうに胸を張る。
ぼくはうさぎに向かって大きな声で言った。
「ぼく、お兄ちゃんになりたくない!」
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