これが、オレの彼女なんだよね

4/9
前へ
/209ページ
次へ
「わぁ、寒いっ」 由香と店を出ると、駐輪場に置いたチャリに乗って2人並んでアパートまでの夜道を走った。 この辺りは、道をそれたら田んぼなんかもある、めっちゃ田舎町。 だから人通りも殆どなく、結局オレのボロいアパートにたどり着くまでには、寒さに震えた野良犬1匹くらいしかすれ違う事もなかったぐらいだ。 チカチカ玉の切れかかったアパートの外灯を頼りにカバンからカギを取り出すと、それをドアの鍵穴に突っ込んでひねる。 カチッと鳴ったのを確認すると、オレはドアを開けた。 「さぁ入って」 「うん、おじゃましまーす」 由香を中に通すと、すぐにオレはドアを閉めてカチリとカギをかけた。 …よし。 これで明日の午前中までは、オレと由香2人だけの世界だ。 誰にも邪魔させないぞ!
/209ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加