19人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハッピーエンドだと思う人」
皆、下を向いていた。誰の手も挙がらない。
「それじゃあ、バッドエンドだと思う人」
一斉に挙がる手。
「オーケー、おろして」
俯く皆に、エレン先生はヘイヘイヘイと活を入れる。
「ちょっとみんな、顔を上げてよっ。もしかして僕、おばけになっちゃった!?だから誰とも目が合わないの!?」
体をぺたぺた触るエレン先生に、皆の顔が綻んでいく。
「香織?」
手前の児童の名前を呼ぶ。
「なんですか」
「僕の声、聞こえる?」
「聞こえますよ」
「よかった、僕生きてるんだね」
皆が笑った。
最初のコメントを投稿しよう!