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ゾクリッ!!!
覚えのある感覚に身体が震える。
「あっ・・・・この感覚は・・・・あっ・・・・」
サッサッ!!!
慌てて立ち上がろうとするとバランスを崩した。
ドサッ!!!
マルギットは八芒星の魔法陣の縁に尻もちをつく。
ヒヤリッ・・・・
ゾクッゾクッ・・・・
床に触れた身体と倒れた拍子についた両手に何とも言えない冷たさを感じた。
「この感覚・・・・この冷たさ・・・・あっ・・・・あぁ、これは・・・・」
ドクンッ!!!
胸の鼓動が一つ、大きく波打つ。
ドクンッ!!!
また一つ鼓動が鳴った。
『・・・・やっと・・・・
やっと、来たのか・・・・
ふっふふふっ・・・・
マルギット、どうだ?気分は?
懐かしいであろう?
ここでそなたはその持てる力を発揮していたのだ。思い出したかろう?案ずるな。
直ぐに全てを思い出し、かつての力を使える様になる』
『しかし・・・・残念だったな。
ルシウスと言ったか?
そなたは己の宿命に抗い、2人も幼い命を亡き者にしたのだ。そなたが宿命に従っておれば死なずにすんだものを・・・・
残念であったな・・・・ふっふふふっ・・・・わはっはっはっはっ!!!』
『子など守ろうとするからだ。
我に抗えば守れる者も守れなくなると解ったであろう?夫を贄にし、我の復活に手を貸せば2人の幼子を生かすことができたであろうに、そなたは選択を間違えたのだ』
『憎かろう?夫が、悔しかろうそなた自身が、怒りがこみ上げてくるであろう?そなた自身にっ!ふっはははははっ!!!
やっとその気になったのだ』
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