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〜柊目線その1〜
試合当日。
数日前、私は怪我をしてしまった。
(まあほぼ私が練習の試合中に変な向きに走っちゃったせいなんだけど.........)
それで同じバスケ部の後輩、ののに当たってしまったのだ。
幸い後輩の方には怪我はなかったのだが......
おかげで足は折れ、今日の試合には出れなくなってしまった。
これから本当に気をつけよう、うん。
だがかと言って試合を見にいかない理由にはならないので試合会場には行くことにした。
まあ出ないからあまり気乗りはしないけども。
ちょっと不満だがみんなのことを応援したいし最近はずっとでっぱなしだったからみんなの試合風景が見れるいい機会だ。
そういうポジティブな気持ちで門の前まで来たとき、誰かが立ち止まってるのが見えた。
(うちの高校だけど......だれだろう....?)
そう思って顔を見ようともう少し近づいみると顔が青くなって少し体が震えているののの姿だとわかった。
「のの.........?」
私はののにそっと小声で呼びかけた。
ののは一瞬ビックとしてからこっちを向かずに私の名前を読んだ。
「なーにやってんのそんなところで情けない声出して.........早く入りなよ。もうすぐ集合時刻だよ」
そう言って私はののの方へとゆっくり近づいてみることにした。
(何か怖がってる....?本当にどうしたんだろう.......)
カッカッカッ
私はのののすぐ近くで止まった。
そしたらののがゆっくりとこっちを向いた。
私はその顔を見て内心びっくりしていた。
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