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ーーー翌日ーーー
今日は部活はない。
だから柊先輩がどうなっているか見ることができない。
それに先輩の教室へ行ってもいいがどんな顔をして会えばいいかわからなかった。
本来なら教室へ行って土下座してでも謝るべきだと思うのだが.........
行って会ったらどうする?
謝る。
でも優しい先輩のことだ、「いいよいいよ〜」で話が終わってしまう。
いいわけないのに..........
怪我してるんだよ?
試合、出れないんだよ?
先輩の大切なバスケの時間、奪っちゃったんだよ?
だから今行っても軽くで終わってしまう。
それはダメだ。
(うん、やっぱり部活が始まって柊木先輩が来たら始まる前か終わった後にゆっくり話せる時間を作ってしっかり謝って何か私にできることがあったら手伝おう!ていうかできることを探そう!)
そう引き返そうとしたとき、
「のの?」
という声がして私はふと横を見た。
そこには同じバスケ部のこうみがいた。
「のの、大丈夫....じゃ、ないよね.....」
こうみは私が少しやつれているのをみて心配そうに言ってきた。
大丈夫じゃないよ。つらいよ。
でもそれを言うとこうみがもっと悲しむだろうな。
そう思って私は話題を少しだけ逸らした。
「今から柊先輩の教室に行って謝まってこようと思ったんだけど、今謝まってもうまくかわされて終わっちゃいそうだからどうしようかと思って.....」
「あー、なるほどねー。まあ、スポーツやってるとああ言うことよくあることだと思うよ。でもこういう時って何言ったらいいかわからないし、許してほしくないよね..........なにか先輩の役に立てそうなものが見つかってやったあげれるのが一番いいよね。私にもなにか先輩のためにできることがあったら言って!一緒にやったあげるよ!」
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