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「.........私はなんてことを.........!」
私はミク。ののと同じバスケ部一年。
つい先ほど、ののを責めてしまった。
試合への焦りと不安が混ざりすぎてイライラしてきてしまってついののに当たってしまっただけなのだ。
別にあの時のことはのののせいだと思ったことは全くない。
柊先輩だって別にのののせいだとかも思ってるわけがない。
でも試合に出れないことは事実だし悔やんでいるに違いはない。だからといってののを責めることは間違っていた。
「ごめん、ごめん、のの.........!」
「ミク...........」
隣でこうみが背中をさすってくれた。
「.........ののは何も悪くないから謝る理由もないし、柊先輩もそれをわかってるから本当はののにそれをわかって欲しかっただけなの.......謝らなくてもいいよって言ってあげたかった........」
(もし、もしもののが自分を責めて試合にも来なかったらどうしよう!それどころか、責任を感じてバスケ部自体を、いや、バスケをやめてしまったらどうしよう!)
ののとおなじく、ミクもまた、自分のしたことを罪と認識して酷く責めていた。
「...........あのね、言いにくいんだけどね、本当はミクが来る直前にやっぱりいかないでおこうって、謝ってもいいよで流されるからちゃんと償うチャンスをもらうために出直そうって言ってまさに引き返そうとしてたとこだったの......」
「え..........じゃあ私がしたことは........」
「.............」
こうみは目を逸らしただけで何も言わなかった。
それが全てだった。
「そんな........」
私は罪悪感に押しつぶされるように縮こまって泣いた。
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