父の背中

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そう思ったとき、風呂上がりで火照っていた身体に寒気が走った。 父の首から上が、カクッ、カクッと、 少しずつこちらに向かってねじ曲がっていく。 だんだんと見えてくる父の横顔。 そこに浮かぶ無機質な表情。 ああ、違う。 無意識に、これは見てはいけない、と感じた。 だが、身体は金縛りにあったように動かない。 凍りついたような身体のまま、父の顔がこちらを向こうとするのを見ている。 父の首だけが、180度曲がろうとしていた。 これはまずい。 目を逸らしたい。 だが、身体が動かない。
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