大人の恋心

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74.boku❧- " A Mysterious Space 不思議な空間 "  いいなぁ~、何話そうかなんて考えなくてよくって、満天の星々が 煌めく綺麗な夜空を見て、心で感じて、不思議な時間と空間を ゆらり、さ迷えばいいだけなんだもの。  最初こそ、となりの小野寺さんの存在を感じていたのだけれど 私はそんなやさしい時空の中にとけていった。  とけて、そうなのだ……私は戻ってこなかった。あちゃ~。   涼しくて気持ちいい~、満天の夜空……あれっ? 夜空見てないよ、私。  身体からスルするするっと抜け出ていた私の魂は、My Bodyに ストンと還った。  きゃっ、 「ごめんなさい、私……」寝てたよ、サイテー! 「大丈夫。僕も実は途中でウトウトしてましたから。  さてと、暗くならないうちに駅まで戻りましょう」  疲れてるつもりはなかったのに、やらかしてしまった。  焦りながらも、私は周囲の状況をチェックした。  出入り口にまだパラパラと人がいるので、終わってからそう時間経過 しているわけでもなさそうで、ほっとした。 「不調法なことで、ほんとにすみません、ゴメンナサイ」 「ははっ、大丈夫ですよ、まだ他にも今から出る人いますし」  なんという、ナイスなフォロー、ありがたや。  
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