2021.01.28. 食と職の話を失敗した例の話

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2021.01.28. 食と職の話を失敗した例の話

「仕事を始めた理由」ご参加の方々お疲れ様でした、入選の方々はおめでとうございます。 ところで確か小中学校の理科で習いました。 食物の消化のお話です。 消化は口の中から既に始まっていて、まずはデンプンをブドウ糖に分解します。 次に胃でタンパク質をアミノ酸に分解します。 胆のうからは胆汁が出ますが、これは消化液では無く脂肪の消化を助ける液体です。 ちなみに小中学校では習いませんが、胆汁は基本茶色で、酸化すると「こんなの人体から出て来て大丈夫なの」というような緑色になります。 その次にはすい臓でデンプン・タンパク質・脂肪を分解します。 脂肪は脂肪酸とモノグリセリドになります。 牛や豚などのすい臓はシビレと呼ばれホルモンの一種として食用に供されることもありますが、三大栄養素全てを分解する液体を出しているため、解体後にその液体で自らも消化してしまうそうで、あまりお目にかかる機会はありませんが、脂身が多く柔らかな食感で美味だそうです。 だから君のすい臓が食べたかったんですね、事情はよく知りませんけど(笑 そして最後に全長6m程もある小腸でまったりとデンプン・タンパク質を分解します。 人体が吸収できる物質は、こうして三大栄養素から分解されたブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸・モノグリセリドという比較的低分子であって、例えばタンパク質をそのまま吸収することはほぼできませんし、タンパク質はざっくりと大きめのアミノ酸に分解された後、さらに細かなオリゴペプチドや遊離アミノ酸にまで分解され、その最小単位のアミノ酸を体内で組み合わせ必要なタンパク質を合成して用られます。 コラーゲンは全身の皮膚などに存在するタンパク質で、しかしコラーゲンを食べてもいったんこうして最小単位まで分解されて原型など留めず、体内のコラーゲンは他にも様々なタンパク質から得られたアミノ酸から合成して作られます。 本当に肌のことを思うなら普通に鶏肉をむさぼった方がいいです。 アジア地域には古くから「食べた相手の能力が宿る」という食信仰があります。 科学的根拠はありません。 厳しい環境で生きる動植物を食べれば強くなれる、強い・珍しい動物を食べれば特別な力を得られる、が漢方薬の基本です。 ……いや、別にここでコラーゲンとか漢方薬に関わる方々に、 「じゃあその仕事を始めた理由って何ですか」 なんて詰め寄るつもりはありませんよ、ほんとほんと(笑
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