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「大根湯、二日酔いにも効きそうですね、って言ってたから彼。彼に作ってもらったんでしょ? 風邪引いて寝込んだときに」
「嘘! そそそ、そんなこと、そそそ、颯悟さんが言ったの? 颯悟さんが付きっきりで看病したって」
「ふうん?」
「ふうん?って……☆§●※▽■〇×?!」
ニヤニヤ笑う母。
カマをかけられた!
「一度仙台に連れてきなさいよ。父さんだって心配してんだから」
「や、だって、ケッコンするかどうか分かんないし!」
「実家イコール結婚の承諾ってワケじゃないでしょ。フツーに遊びに来ればいいじゃない。気楽にさ、高校生のころみたいにさ。アンタ、無駄に友だちは多かったじゃない。大勢で遊びに来て夏休みにはうちの麦畑でキャンプして、川遊びしてさ。冬は餅つき大会、春は花見とか」
「そ、颯悟さんは川遊びも餅つきもしないってば」
「あーゆー都会人には新鮮なんじゃないの? っていうか、父さんに免疫つけさせないとさ。結婚式当日、逃げ出しそうじゃん? もしくは部屋に鍵かけて立てこもりとか。被害妄想の塊だからね、父さんは」
そう、実家の父は非常にめんどくさい男なのだ。
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