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結婚まで965日 #堂道とスマホ
ヴヴ。
若い女子から来るメッセージは、ちょっと新鮮だった。
ヴヴ。
が、それも最初の一回だけ!
暇かよ!?
俺は暇じゃねーんだよ!
だいたいなんで俺がこんな伝書鳩みたいな……
ヴヴ。
これは業務連絡だ。
『以上、よろしくお願いいたします』
終了。
ヴヴ。
だから、なんだよ!?
「なー、お前最近玉響さんと親しい?」
「あー?」
振り向くと羽切。
監督責任っつーなら、直属のコイツだろ。
「……あー、ちょっと合コン……」
「合コン!?」
「メンツ集め」
「お前が? お前と!? なんで!?」
「違う。俺の知り合いのやつ。んで、まあなんかなりゆきでたまゆらサンに頼んだ。ラッキーと思ったけど全然ラッキーじゃなかったわ。面倒くさいだけだった! 最悪だぜッ! ったく、マジでなんで俺が……」
ハイペースで煙草を吹かす。
「玉響さんは素直で面倒見いいからなぁ」
「知らねえし!」
「え、玉響さん、彼氏いるんじゃなかったか。彼女は幹事役?」
「別れたらしい」
「えー? 若い子はフットワーク軽くていいねぇ」
羽切もため息。
確かにな。すげえよな。
付き合うのも別れんのも一大事って感じるのは、俺らがトシだからなのか。
確かに、対人関係の価値観はあきらかに時代と共に変化してる。
話が合う合わない以前に、もはやニュータイプ。若い世代を理解しようと思わない方がいいと新人研修の講師も言ってた。
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