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(おまけ)結局881日後に結婚しちゃった夏至さん by星野
「え、えっ、えーー!」
「帰っちゃったねぇ。慌てて。ウケるね。あんな堂道の顔を見られる日が来るとは」
「マジかぁ」
「マジなのよ。驚くよね」
「うわー。えー……。嬉しいような悲しいような」
「え? 悲しいの? なんで」
「……日本帰ってきたら遊んでもらおうと思ってたんすよー。あの頃がすげえ楽しくてあの時の仕事の楽しさ忘れられなくて、だからまた夏至さんと無茶できたらいいなーって。夏至さんとする女遊びも楽しかったし、でもそれも夏至さんが独身だからできることじゃないっすかぁ?」
「自分らをいくつだと思ってんだよ。もう若くないよ」
「いや、それはそうなんですけど。そんなトシじゃないんですけど……ああ、夏至さんもとうとう年貢納めんのかぁ」
「ようやく堂道のよさをわかってくれる子が現れて俺は嬉しいよ」
「夏至さんってモテるんですよねー」
「社外限定だけどねぇ」
「ああ、堂道劇場もついに終演かぁ……。店のオネエチャンに塩対応なのがすげえカッコいいんすよー! それが逆に新鮮なのか妙に人気だし、かと思えば、地方の中小企業の社長さんのお嬢さんとか縁談勧められることもいっぱいあって、そういうとこでは超紳士で。女性が惚れるのわかる。俺が女なら惚れてる」
「星野は堂道好きだもんなぁ」
「夏至さん泣かしたら玉響さん許さねえ」
「玉響さんに伝えとくわー。ま、堂道曰く再婚する気はないらしいから」
「本当にそうなんですか」
「うん、かなり年下だし初婚だし無理らしい。そもそも社内恋愛って時点でNGなんだって」
「えー、それはそれでもったいなくないっすか」
「もったいないと思うー」
「羽切さん、今は奥さんちょっと置いといてですよ? ……正直なところ、うらやましくないっすか? あんな彼女。……見ました?」
「見ましたって言うか知ってるよ……でも俺、直属の上司だから……うんうんってもろ手上げて肯定したらまずいからさー。俺に同意求めんな」
「巨乳の幼な妻とか、やべぇでしょ。全男子の憧れっしょ。夏至さん、アラフォーであんなの釣れるとか、超うらやましい。夏至さんやっぱすげえ」
「うんうん。前世でどんな徳積んだのかねぇ」
#星野と羽切
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