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昼飯をどうしようかと考えていると、隣の島にいた羽切に食堂に誘われた。
「なに、お前それ!」
「弁当。いいだろー。嫁さんに作ってもらった」
「どうした、急に!?」
「いやぁ、最近腹が出てきてさぁ。堂道はいいよな、太らねえし」
「いや、俺も最近ちょっとやべぇわ。特に胃もたれがひどい」
「それもわかる。食生活について考え直す時期きてるよね」
「だなー」
「俺、昼弁当にするだけで二キロ痩せた」
「へえ、効果抜群だな!」
「いいじゃん、お前も玉響さんに作ってもらえば? 愛妻弁当」
「……えー? ねえわー」
「なに、玉響さんって料理しないの?」
「いや、別に普通くらいにはするんじゃね?」
下手でもないが特別に得意というわけでもなさそうだが。
「いやいや、ない。夫婦と違ってなんでもいいってわけにはいかねえだろ。毎晩一緒に食卓囲んでるわけでもねえんだし」
「お前が言えば、玉響さんは喜んで作ってくれそうだけど、逆に負担になるか」
「そもそもが、手作り弁当なんてガラじゃねえだろ、俺」
「……うん。コンビニ弁当って感じ」
「俺、安ッ」
「自分で作れば」
「それこそ、ねえわー」
依存は少ない方がいい。
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