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それは、"病気"になる前の、暴力癖のある攻撃的な狂人の口癖だった。
「嗚呼……つまらん。本当はいっそ死にたいんだ。身体の方も病気にでもならないかなぁ……」
それを聞いた精神科医が、
「これは治したほうがいいですね。楽な方へと導いてあげましょう。この薬を飲んでください。2ヶ月くらいで効くでしょう」
そう言い、怪しく微笑んだ。
2ヶ月後、狂人は穏やかになった。
「なぁ。先生。俺は手術したほうがいいと思うんだ。脳ミソがボケっとしちまって、何も考えられないんだよ」
それを聞いた精神科医が、
「これは治したほうがいいですね。楽な方へと導いてあげましょう。この薬を飲んでください。この薬を今日から7日間飲んだ次の日に、つまり1週間後に脳の手術をします」
そう言い、少し悲しそうな顔をした。
手術前夜
ーー「本当は知ってるよ……俺は。こりゃあ安楽死だ。ひどい扱いだぜ。全く……最悪の人生だ」
1週間、薬を飲んだ狂人の脳は沸騰した。
手術当日
ーー「死にましたね。この暴力男」
「死んで検死の練習になったほうがマシだよな。こんなやつ」
口々に監察医たちがつぶやく。
「おっと。ここで、一つ、ご一興。彼の遺書を読んでみましょう」
狂人の担当医が徐に遺書を取り出し、笑いながら読み上げる。
「つまらない人生だったぜ。暴力振るっても、癒しない世界だった。このクソみたいな世界で生きてるくらいなら脳ミソ沸いて死んだほうがマシだ。お前らも今頃、俺の死体にメス入れようとしてるだろ?狂ってるのはお前らの方だ。地獄で待ってるぜ」
遺書が読み上げ終わるまで待てないで、頭にメスを入れた監察医が驚く。
「まずいです!この脳ミソ爆薬が詰まって……」
手術室は爆発に包まれた。
別の手術室で
ーー「なんで今度は爆死体の検死なんかするんだ……?オペ中に爆発した?なんだそれは?」
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