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エピソード1 唐突な出会いは
太陽が高く照りつける、暑い暑い梅雨明けの日。今日から7月だ。
私は手で日差しを作りながら、昇降口から歩き出す。隣のクラスの親友、華と一緒に帰るため、昇降口の端の方で彼女を待っていた。
しかしこの日は、ただ呆然と待っていられるような暑さではなく、待っているだけで首筋に汗が伝わってくる。ジリジリと太陽に照らされる本格的な夏の日だったのだ。
そんなあまりの暑さに、私は帰りにアイス屋さんに寄りたいと思い、私はメニューをスマホで調べていた。
「すみません」
聞こえてきた華とは違う声に驚きながら、スマホから目を離したが、そこには誰も見当たらなかった──。
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