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「ニワトリのオスの大量さっ処分の件に関しては世界でも問題視されていて、有精卵を多く取り扱うようになった国もあるよ。無精卵はメスだけで産めるけど、有精卵はオスがいなくちゃ産めないからね。あと単純に、卵の価格をあげて消費を抑える国もある。人間がばかばか食べなければ犠牲になる命も減るって、そういうことだね。野良犬の件も保護活動に熱心な人々が必死に命を助けようと動いているよ。人間は自分たちがいつだって正解だなんて思っていない。色々な考えをぶつけて重ねて、間違ってると思うことは正していく力があるんだね」
ひとりひとりの児童の顔をゆっくりと見るエレン先生。
一番後ろの席の僕を、今日は最初に見てくれた。
「命は皆平等。地球はみんなのもの。このふたつを常に胸に感じてくれていれば、間違った方向へと走り出す世界を君たちが変えられるよ。そして、君たちが走り出す未来に輝く光があれば、いつか必ずそこへと辿り着けるんだから」
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