凡庸の異常

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恥ずかしくなる評判を眺めているとオヤジが帰ってきたようだ。 「オヤジ、このしごと一本にすんの?」 「評判も良くなって、いつの間にか給与額が反転してしまってな。福利厚生も悪くない。母さんにも相談して逆転することで許可が下りた」 「へー。かあさんがねぇ」 まさか父一筋の母親が了承するとは思わなかった。こんな人にキャーキャー言われる職業を。 「オヤジのおかげで飛ばされるんですが」 「本店だろ。出世なんだし、喜べよ。最初はわしが行くはずだったんじゃが、お前のほうが評判はいいもので、秋葉原で売り出したいんだと」 ここは千葉。一応東京名乗っている施設もあるけども。 「へー」 「来年からは体力勝負にもなるだろうし。今から体力と勉強先にしておくのだ」 「ん-。英語は頑張るわ」 文系か理系かの選択はまだ迷っている。どちらにしても英語は必須となるだろう。 「うちが出せるのは大学4年分の学費までだからな」 医師系に進むなら6年生の学費2年分は自分で何とかしないとならないということだ。 まずは目標を正確にこなさないとならない。 ☆☆☆ この業界で生きるとしたら ルックス 声 丁寧な接客。 家族って持ちたいんだろうか? オヤジは尊敬しているけど将来自分の子供を育てられるだろうか? 結婚はしたいな。 あとは英語+何かしらの言語。 「中国語かなぁ」 後は多少パソコンもできたほうがいい。 「モスの資格って魅力的だよな」 あれもこれもと たくさん選択を用意して考えてしまう。 「先生にでも聞いてみるか」 夏休み明けの学校 「おひさ」 俺に挨拶してきたのは親友のイケメン。 「おっす」 始業式は先生の話を聞くだけなので一応のかばんは持っているがその中身はほぼからだ。 「体しぼれているんじゃん」 「だろ? あんがとな。これからもこんな感じでいくつもり」 夏休み明けの学校で先生に聞いてみた。 「そうだなぁ。やはり中国語と韓国語じゃないか?地理的にさっけることはできないだろ? 還流ドラマとかも歌も人気だしな」 「ふーん。そんなもんか」 友人にはいないが確かに韓国語をしゃべる子供にすれ違うことは多くなってきている。公園、スーパーになんだかおおい気がする。 「将来を考えるのはいいことだ。無理せず自分の興味を引いたものを見てみるといい」 助言してくれたのはいいものの、あまりイケメンのほかには相談できる奴がいない。友達がいないというわけではない。いるにはいるが、カレカノの話題で持ちきりだからだ。 (一応、バイトでの規則で恋愛禁止なんだよな。アイドルかよ)
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